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倉庫保管料の計算方法は?3期制などのルールや計算単位を解説

倉庫での保管業務に携わる場合、よく理解しておきたいのが保管料の計算方法です。
保管する荷物の種類や期間によっては、計算方法を変更したほうがコストパフォーマンスが上がるかもしれません。

今回は、倉庫保管料の計算方法について、さまざまなパターンを解説します。ぜひ参考にしてください。

目次

物流コストに占める保管料の割合

倉庫保管料の計算方法を解説する前に、倉庫保管料が物流コストに占める割合について説明します。
物流コストは大きく分類すると以下の3つで構成されています。

・保管料
・運送料
・作業料

日本ロジスティクスシステム協会「2020年度 物流コスト調査報告書【概要版】」によると、物流コストに占めるそれぞれの割合は保管料が15.7%、運送料が55.2%、その他(包装費、荷役費、物流管理費)が29.1%となっています。
一般的にも、保管料は物流コストのうち15%程度を占めると考えられることが多いです。

ただし業種によって多少の変動があり、上記の調査報告書では製造業で16.6%、非製造業で13.6%、卸売業で17.1%、小売業で8.0%となっています。

保管料は、保管する商品の種類や量によって異なるほか、契約方法によっても大きく変動します。
「保管」という業務は基本的に付加価値を生み出すものではないため、多くの企業にとってはいかにコストを抑えるかが重要だといえるでしょう。

倉庫保管に携わる担当者は、保管料の計算方法や種類について理解を深め、自社にとって最適な手法を選択する必要があります。

保管料の計算単位

保管料の計算方法は、主に以下5つの種類があります。

【保管料の計算単位①】坪建て

坪建てとは、保管に使用する坪数をベースに保管料を計算する方法です。
もっともポピュラーな計算方法であり、さまざまな荷物に対してフレキシブルに対応できます。

坪建てによる契約方法としては、都度使用した坪数に応じて請求する「使用坪契約」と、あらかじめ使用する坪数を固定する「固定坪契約」があります。

坪建てでは、1坪あたりの単価を決め、契約した坪数を掛けて計算するのが一般的です。

【保管料の計算単位②】 個建て

個建てとは、保管した荷物の個数によって保管料を計算する方法です。

個建てによる契約は、荷物のサイズや内容がほぼ均一である場合に利用されます。
個建てでは、荷物1個あたりの単価を決め、実際に倉庫に保管した荷物の個数を掛けて計算します。

【保管料の計算単位③】 パレット建て

パレットとは荷物を載せる板状の荷役台のことです。
パレットに多くの荷物を載せ、フォークリフトなどの荷役運搬車両でまとめて運搬します。

パレット建てでは、事前に定めたパレットあたりの保管料に、実際に使用したパレットの個数を掛けて計算します。

同じ荷物を大量に扱う場合、パレット上にすき間なく積み上げ、パレット単位で移動させることで倉庫業務・物流業務の効率化が可能です。
物量によっては、個建てからパレット建てへの変更により、保管コストを引き下げられる可能性があるでしょう。

【保管料の計算単位④】 容積建て

容積建てとは、荷物の容積(縦×横×高さ)で保管料を計算する方法です。
海外から輸入する荷物はコンテナに入れて運搬されるケースが多いため、コンテナ内に占める容積に応じて保管料を計算するのが一般的です。

容積の単位としては、主に立方メートルが使用されています。
コンテナを使用する場合は、その移動に特別な設備・操作が必要です。
保管料だけでなく設備の使用料や作業料などが発生する場合もあるため、契約時にはよく確認しましょう。

【保管料の計算単位⑤】 重量建て

重量建ては、荷物のサイズに関係なく総重量によって保管料を計算する方法です。
液体など重量が大きい荷物や、サイズの計測が難しい荷物によく利用されます。

重量建てで計算する場合、1トンや1kgなどの単位を使用します。
倉庫によっては、床の耐荷重によって保管できる重量の上限が決まっている場合もあるため注意しましょう。
また、保管するのが液体であるため、漏れの発生などに備えておく必要もあります。

上記のように、保管料の計算方法はさまざまです。扱う商品のサイズや荷姿によって、最適な計算方法を選択しましょう。

3期制による保管料の計算

坪建てや容積建てのように、決まったスペースに対して計算する保管料であれば、期間中に保管料が変動することはあまりありません。
しかし、個建てやパレット建てのように入出荷によって数量が変わる契約の場合、実際の物量によって保管料が変動します。

ここでは、個建て契約において代表的な「3期制」という考え方について解説します。

概要

3期制とは、1カ月を3期に分けて計算する方法です。
1期は1日~10日、2期は11日~20日、3期は21日から末日までとなります。

3期それぞれの保管料を計算し、合算した金額を1カ月分の保管料とします。

計算方法

3期制の保管料の計算は、以下の通り行ないます。

保管積数(前期末の在庫数 + 今期の入庫数) × 保管料単価 = 1期あたりの保管料

以下、具体的に計算例を紹介します。

■入出荷の状況
・前期からの繰越在庫数は20個
・1期は入庫なし、出庫数5個
・2期は入庫数15個、出庫なし
・3期は入庫数25個、出庫数30個
・1期あたりの保管単価は150円/個

■保管料の計算
・1期の保管料:20個×150円=3,000円
・2期の保管料:(15+15)個×150円=4,500円
・3期の保管料:(30+25)個×150円=8,250円
・1カ月保管料:3,000円+4,500円+8,250円=15,750円
・次期への繰越在庫数:25個

3期制による計算では、前期からの繰越在庫数と期中の入庫数によって保管料が決まります。
期中に出庫されたものについては、次期への繰越在庫数に反映されます。

1期制・2期制との違い

1期制では、1日から末日まで分けることなく1つの期間として計算します。
2期制では、1期を1日~15日、2期を16日~末日と2分割して計算します。

固定費的に扱われることの多い保管料ですが、1カ月をより細かく分けることで、期中の入出庫状況を反映させた変動費的な扱いをすることが可能です。

メリット・デメリット

3期制のメリットは、在庫量と入出庫の状況に応じて保管料を決められることです。
保管料の計算を3期に分けることで、1期制や2期制よりも細かく在庫状況を反映した計算が可能となります。

デメリットとしては、入出庫のタイミングによっては実際の在庫量に対して料金が高くなる可能性があることです。
例えば、期の最初に多くの荷物を出庫し、最後に多くの荷物の入庫がある場合、期中に保管していた荷物が少ないにもかかわらず保管料は高くなってしまいます。

3期制においては、入出庫のタイミングをコントロールすることで、保管費用を安く抑えることが可能です。

まとめ

物流コストの約15%を占めるとされる倉庫保管料は、荷主にとってはできるだけ削減したい費用です。
一方、倉庫業者は限られたスペースを有効活用し、効率よく倉庫事業を営む必要があります。

現代の物流では、多種多様な荷物を頻繁に出し入れするケースも多いでしょう。
そこでよく利用されるのが、3期制による保管料計算です。
荷物によっては保管期間が限られているにもかかわらず、一律で保管料が発生するのはフェアではないからです。

しかし、多様な荷物の入出庫をタイムリーに管理することで、マネジメントの工数は増えてしまいます。
在庫管理システムなどを利用してデータが自動で即時反映される仕組みを構築するなど、倉庫業においても効率化が求められているといえるでしょう。

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